COLUMN

医院コラム

「ちゃんと歯を磨いてるのに、なんで歯周病になるの?」

そんな疑問を感じたことはありませんか?

歯周病は“歯を磨いていれば防げる”と思われがちですが、実はそれだけでは不十分なこともあります。

この記事では、「歯を毎日磨いていても歯周病になる人」と「歯周病にならない人」の違いを解説します。



歯周病とは?

まずはおさらいです。

歯周病は、歯を支える歯ぐきや骨が壊れていく病気。

初期は痛みもなく、気づかないうちに進行するのが特徴です。

最終的には歯がグラグラして抜けてしまうことも。



磨いてるのに…なぜ歯周病になるの?

実は、「磨いている=磨けている」ではないことが多いのです。

ここからは、“歯周病になる人”と“ならない人”の違いをポイントごとに見ていきましょう。



磨き残しの“質”と“場所”

毎日歯磨きをしていても、歯と歯の間、歯ぐきの境目、奥歯の裏側など、磨きにくい場所がしっかり磨けていないことがあります。

✔ 歯ブラシの動かし方は正しい?

✔ フロスや歯間ブラシは使っている?

✔ 利き手側の磨きが甘くなってない?

磨く“量”より“質”が大切。プロのアドバイスを受けて、自分に合った磨き方を身につけましょう。

細菌の種類と体の反応の違い

歯周病の原因となる歯周病菌は、人によって口の中にいる種類や量が異なります。

また、同じ菌がいても、免疫反応の強さや体質によって症状の出やすさが違います。

例えば:

• ストレスが多い

• 睡眠不足

• 糖尿病や妊娠など体調の変化

こうした状態では、体の免疫力が低下し、歯周病が進行しやすくなります。

定期的なメンテナンスを受けているか

歯周病になりにくい人の多くは、定期的に歯科医院でのクリーニングやチェックを受けています。

セルフケアだけでは落としきれない歯石やバイオフィルムを、プロの手で除去することが予防のカギ。

✔ 3ヶ月〜半年に1回、歯科医院でチェックを受けていますか?

生活習慣の違い

実は、歯周病には生活習慣も大きく関係しています。

• 喫煙(タバコは歯ぐきの血流を悪化させます)

• 食生活(糖分・加工食品が多いと菌が増殖しやすく)

• 口呼吸(口が乾燥すると菌が繁殖しやすい)

歯を磨いていても、これらの習慣が歯周病リスクを高めてしまうことがあります。



まとめ:毎日のケア+プロの力で差がつく!

• 歯を「磨いている」だけでは不十分。正しく磨けているかが重要。

• 体質・免疫力・生活習慣など、見えない要因も影響する。

• 歯科医院での定期的なチェック・クリーニングが大切!



「毎日磨いてるのに…」と感じたら、それは“見直しのタイミング”かもしれません。

セルフケアとプロのケア、どちらもバランスよく取り入れて、大切な歯と歯ぐきを守っていきましょう!


宇治市 中村歯科医院院長 歯周病学会専門医 中村航也