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医院コラム

放置によるリスクを解説!

「出っ歯って見た目の問題だけでしょ?」

そう思って放置していませんか?

実は、出っ歯(上顎前突)は見た目だけでなく、健康や生活の質にも大きく関わる問題です。

本記事では、「なぜ出っ歯を放置してはいけないのか?」その理由とリスクを詳しく解説します。



出っ歯(上顎前突)とは?

出っ歯とは、上の前歯や上あごが前方に突き出ている状態を指します。

原因としては以下のようなものがあります:

• 指しゃぶりや舌癖(舌を前に押し出す癖)

• 遺伝的な骨格のズレ

• 口呼吸の習慣

• 乳歯の早期喪失

「ちょっと出てるくらいなら問題ない」と思われがちですが、実は見過ごせないリスクがあります。



放置するとどうなる?出っ歯の4つのリスク

① 前歯が折れやすい・ケガしやすい

前歯が前に出ていると、転倒時や衝突時に歯が直接ぶつかりやすく、折れる・欠けるリスクが高まります。

スポーツや外遊びが多いお子さんは特に注意が必要です。

② 口が閉じにくく、口呼吸になりやすい

出っ歯の人は、唇が閉じにくいことが多く、無意識に口呼吸になりがちです。

口呼吸は、乾燥による虫歯や歯周病のリスク増加、風邪やアレルギーの悪化にもつながります。

③ 発音や咀嚼(そしゃく)への影響

サ行やタ行などの発音がしにくかったり、前歯で食べ物を噛み切るのが難しかったりすることも。

とくにお子さんの場合は、言語発達にも影響が出ることがあります。

④ 顎関節や姿勢への影響

噛み合わせがズレることで、顎関節症や肩こり、首の痛みなどを引き起こすケースもあります。

姿勢が崩れやすくなることもあるため、全身に波及するリスクがあるのです。



出っ歯の治療は早いほど負担が少ない

矯正治療により、出っ歯は改善可能です。

特に成長期であれば、骨格の成長をコントロールしながらの矯正が可能なため、早期治療がおすすめです。

もちろん、大人の方でもマウスピース矯正や表側・裏側矯正など、ライフスタイルに合わせた治療法が選べます。



まとめ:出っ歯は「放置しない」が正解!

• 出っ歯は見た目だけでなく、口腔内・身体全体にリスクをもたらす。

• 虫歯・歯周病・口呼吸・ケガ・発音・顎関節など、多くの問題の原因になる。

• 治療は子どもも大人も可能。早めの相談が負担も少なく、予後も良好。



「見た目が気になる」だけではなく、“健康のために矯正をする”という選択もあるのです。

気になる方は、ぜひご相談ください。


宇治市 中村歯科医院院長 歯周病学会専門医 中村航也