COLUMN

医院コラム

患者様の多くは歯や口腔内のトラブルをきっかけに歯科医院に来院されます。

その痛みはどこからきているのか?

今回は歯と三叉神経についてお話ししていきます。


⚪︎三叉神経ってなに?

三叉神経(さんさしんけい)は、顔の感覚を脳に伝えるとても重要な神経です。

名前のとおり、「三つに分かれた大きな神経」で、

– 眼神経(第一枝)

– 上顎神経(第二枝)

– 下顎神経(第三枝)

この3つに枝分かれしています。


⚪︎歯と三叉神経の関係

歯や歯ぐきの痛みを感じるのは、三叉神経があるからです。

特に、

– 上の歯(上顎)は「上顎神経」

– 下の歯(下顎)は「下顎神経」

が担当しています。たとえば虫歯でズキズキする痛みは、三叉神経を通って脳に「痛い!」と伝わっているのです。


⚪︎歯科治療での三叉神経の役割

歯科医院で麻酔をするのは、三叉神経を一時的にブロックして痛みを感じないようにするためです。

例えば、下の奥歯を治療する時は、「下顎神経」の一部を麻酔で止めます。

また、三叉神経痛(さんさしんけいつう)という病気もあり、これは三叉神経に異常が起こって顔に強い痛みが出る病気です。

歯が原因ではないのに「歯が痛い」と感じることもあり、歯科と神経内科が連携することもあります。


⚪︎まとめ

– 三叉神経は顔や歯の感覚を担当している

– 虫歯や歯の痛みは三叉神経が感じ取っている

– 歯科麻酔は三叉神経を一時的にブロックすることで痛みを防ぐ

– 顔や歯の痛みには三叉神経が深く関わっている


歯や顔の痛みを感じたら、単なる虫歯だけでなく、神経の問題かもしれません。まずは一度歯科医院で相談してみましょう!


宇治市 中村歯科医院院長 歯周病学会専門医 中村航也