COLUMN

医院コラム

世界で最も蔓延している病気は何かご存知ですか?


皆さんも必ず一度は聞いたことがある病気

〝歯周病〟なのです。ギネスブックにも認定されているほど、罹患率が高い病気が歯周病です。

歯周病は癌などと違い、医師から診断を受けても焦る方は少なく、『まぁ、大丈夫か』と思う方は多いと感じます。

身近な病気だからこそ、歯周病の危険性が薄れがちですが歯周病というものがどんな病気かを知っていただければ危機感を持っていただけると思います。


このブログを読んでくださる皆様に少しでも歯周病についての知識を少しでも知っていただけると幸いです。


・歯周病とは?

歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、歯の周りの歯ぐき(歯肉)や、歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。

歯と歯肉の境目(歯肉溝)の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し歯肉の辺縁が炎症を起こして赤くなったり、腫れたりしますが痛みはほとんどの場合ありません。

さらに進行すると膿がでたり歯が動揺してきて、最後には歯を抜かなければならなくなってしまいます。

参照:日本臨床歯周病学会 https://www.jacp.net/perio/about/


患者様の中の多くは歯周病は歯茎の病気と思われている方がいますが、本当は骨の病気なのです。歯茎の病気は歯周病原菌が歯と歯茎の境目に残っている状態だと、歯茎が腫れ出血する場合があります。この状態を歯肉炎と言います。

汚れが歯と歯茎の間のポケットに入っていき、炎症状態が続くと腫れと出血が増します。歯周病原菌がポケットの奥まで入っていくと、歯周病原菌が骨に感染しないよう身体が防御作用を働かせ自分の体が自ら骨を溶かしていきます。これを歯周病と言います。

痛みなどはさほど感じないため、〝サイレントキラー〟と言われており、静かに進行していく病気です。


進行度合いによって治療方法が変わり、一人一人にあったセルフケアがとても重要です。

次回の投稿では進行度合いについてと治療法についてお話ししていきます。

皆様に少しでも歯周病について知っていただければ幸いです。


宇治市 中村歯科医院院長 歯周病学会専門医 中村航也