COLUMN

医院コラム

歯科恐怖症は、歯科治療に対する強い恐怖や不安を感じる状態を指します。この恐怖症は、軽度の不安感から極度の恐怖心までさまざまで、場合によっては歯科医院に近づくことさえできなくなることもあります。歯科恐怖症を持つ人は、痛みを避けたり、不快な体験を避けるために治療を先延ばしにする傾向があります。定期的な歯科検診や治療を避ける原因となり、結果として虫歯や歯周病の進行を招くことがあります。


歯科恐怖症の原因
歯科恐怖症の原因は人それぞれ異なりますが、いくつかの共通した原因があります。

1. 過去のトラウマ体験:
* 歯科治療中に痛みや不快感を経験したことが原因で、歯医者に対する恐怖心が生まれることがあります。特に子供の頃の体験は、大人になっても影響を及ぼすことがあります。

2. 痛みに対する恐怖:
* 歯科治療が痛みを伴うものだという先入観や噂が、恐怖を引き起こす原因となります。痛みに対する不安が強いと、それだけで歯科医院を避けるようになります。

3. コントロールを失う不安:
* 治療中は口を大きく開けたまま動けないため、患者さんはコントロールを失ったように感じることがあります。この無力感が恐怖を引き起こす要因になることがあります。

4. 不快な音や匂い:
* 歯科医院の機器から発せられる音(ドリル音など)や匂いも、歯科恐怖症を引き起こす要因となることがあります。

5. 羞恥心や自己意識の過剰:
* 自分の歯や口腔内の状態に対して恥ずかしいと感じる人もいます。これが治療への抵抗感を生む場合があります。
歯科恐怖症の症状
歯科恐怖症の症状は個々によって異なりますが、以下のような一般的な症状が見られます。
* 強い不安感やパニック感
* 動悸や呼吸困難
* 発汗や震え
* 嘔吐感や吐き気
* 頭痛や筋肉の緊張
* 歯科医院の予約をキャンセルし続ける


歯科恐怖症は全国に500万人いるとも言われ、20人に1人の割合で存在しています。次回は歯科恐怖症の克服の手助けになるブログを書いていきますので、ぜひご覧ください。


宇治市 中村歯科医院院長 歯周病学会専門医 中村航也