COLUMN

医院コラム

患者様からいただく質問で上位に来るのが〝電動歯ブラシと普通の歯ブラシどちらがいいですか?〟という質問です。
電動歯ブラシを買おうか悩んでいる方は是非最後までご覧ください。


電動歯ブラシの使用は近年ますます普及しており、多くの歯科医師からも推奨されています。しかし、電動歯ブラシにはメリットだけでなく、デメリットもあります。


電動歯ブラシのメリット
・効果的なプラーク除去
電動歯ブラシは手動歯ブラシと比べて、より効果的にプラークを除去することができます。振動や回転により歯の表面や歯と歯の間の隙間に残った汚れを効率よく落とすため、虫歯や歯周病の予防に非常に効果的です。特に、歯科医師が推奨するソニックテクノロジーや回転オシレーション技術を搭載したモデルはその効果が高いとされています。
・短時間での効果的なブラッシング
電動歯ブラシは高速で振動したり回転したりするため、短時間でのブラッシングでも効果的です。通常、手動の歯磨きでは2分程度が推奨されていますが、電動歯ブラシを使用すればその間により多くのブラッシング効果を得ることが可能です。
・ブラッシングの時間をガイド
多くの電動歯ブラシには、内蔵タイマーが付いており、推奨される2分間のブラッシングを知らせてくれます。さらに、30秒ごとに口腔の各セクションを均等に磨くためのタイミングを教えてくれる機能もあります。これにより、磨き残しを防ぎ、適切なブラッシング習慣を身につけることができます。
・子供や高齢者にも使いやすい
電動歯ブラシは自動で動くため、手の力が弱い子供や高齢者、また手の不自由な方でも簡単に使用できます。特に、矯正器具を使用している方や、手動でのブラッシングが困難な方にとっては大きな助けとなるでしょう。

電動歯ブラシのデメリット
・コストが高い
電動歯ブラシは手動の歯ブラシに比べて初期費用が高いことが一般的です。さらに、替えブラシの購入も必要となるため、長期的に見ると費用がかかる場合があります。また、高機能モデルになると価格も上がるため、予算に制限がある場合は慎重に選ぶ必要があります。
・メンテナンスが必要
電動歯ブラシは電池や充電器が必要なため、手動の歯ブラシよりもメンテナンスが必要です。充電のタイミングを管理したり、ブラシヘッドを定期的に交換する必要があります。これらの手間を面倒に感じる方もいるかもしれません。
・持ち運びに不便
電動歯ブラシは通常、手動の歯ブラシよりも大きく重いため、持ち運びに不便です。旅行や外出時には手動の歯ブラシの方が簡単に持ち運びできる場合が多いです。また、充電器や替えブラシを持ち歩く必要があるため、荷物が増えることもあります。
・使用方法に慣れが必要
電動歯ブラシを効果的に使うためには、正しい持ち方や当て方を覚える必要があります。初めて使用する場合は、ブラシの動きに慣れるまで少し時間がかかることもあります。適切な使用方法を知らないと、逆に効果が薄れてしまう可能性があります。

電動歯ブラシを選ぶ際のポイント
電動歯ブラシのメリットとデメリットを理解した上で、購入を検討する際は以下のポイントを判断材料にしてください:

1. 機能と価格のバランス: 自分の予算に合ったモデルを選びつつ、必要な機能(振動タイプ、タイマー機能、圧力センサーなど)が揃っているか確認しましょう。

2. 使いやすさ: 手の力や使い勝手を考慮し、軽量で持ちやすいモデルを選ぶと良いです。特に子供や高齢者の場合は、操作が簡単で扱いやすいものが理想です。

3. 替えブラシの入手しやすさ: 定期的に交換が必要なブラシヘッドが入手しやすいかどうかも重要です。購入前に確認しておきましょう。


まとめ
電動歯ブラシには多くのメリットがある一方で、デメリットもあります。自分のライフスタイルや予算、歯の健康状態に合わせて選ぶことが大切です。正しい選択をすることで、より健康な歯と歯茎を保つ手助けになるでしょう。


宇治市 中村歯科医院院長 歯周病学会専門医 中村航也