買い物でよく目にするのが、掃除用洗剤やアルコールに書かれている除菌や殺菌という言葉。
皆さんは違いがお分かりでしょうか?
除菌や殺菌の様な慣れ親しんだものと、少し聞きなれない滅菌の違いをご説明します。
⚫︎除菌
除菌とは細菌などの微生物を取り除くことを言います。
除菌は表示できる製品に制限があり、医薬品や医薬部外品ではない雑貨に使われることが多いです。
例えば洗剤やアルコールスプレー、ダスターなど。
⚫︎殺菌
殺菌とは細菌などの微生物を殺すことを言います。対象とする微生物の種類や量に決まりはなく、例え一種類でも殺すことができれば殺菌と言います。これは除菌も同様で一種類でも細菌をとり除ければ除菌と言います。
殺菌は医薬品、医薬部外品のみに表示できます。
⚫︎滅菌
滅菌とは全ての細菌を殺滅または除去し、微生物を限りなく0にすることです。
菌を除去する方法として最も高レベルなものが滅菌です。
手術器具や歯科器具などの感染性が高いものは滅菌を用います。
▪️歯科における滅菌について
歯科治療は血液や唾液と接触する処置が多いことから、治療器具の消毒や滅菌が不十分だと、新型コロナウイルスのみならず、B型肝炎やC型肝炎、HIVなどの感染症に感染するリスクが高くなります。
そのため、使い終わった器具はしっかりと消毒や滅菌処理をしたり、使い捨て用品を使用する必要があります。
除菌、殺菌、滅菌それぞれに意味があり、歯科でもそれらを適切に使い分けることが大切です。
皆さまも歯科医院を選ぶ一つの基準になるのではないでしょうか?
些細なことでもご相談ください。
宇治市 中村歯科医院院長 歯周病学会専門医 中村航也