患者様から頂いた質問に、本日はお答えしていこうと思います。
「両親に虫歯が多いのですが、私も同じように虫歯が沢山あります。これは遺伝でしょうか?」
このお答えとしては
「遺伝する部分もあれば、違う部分もある」というなんとも曖昧な回答になります。
では一つずつお話ししていきます!
遺伝するもの
1)歯の性質
実際に歯の性質が強い方は存在しますが、
どちらかと言えば親子で歯の弱い方で、その方たちのほうが遺伝要素が強いです。
エナメル質や象牙質の厚さや質、こういったものが遺伝しています。
2)歯並び、鼻炎などの体質
顎の大きさや歯の大きさは遺伝要素が強いため、結果的に歯並びやかみ合わせはかなり似てきます。
また、鼻炎などがあると、お口での呼吸(口呼吸)となり、口の中が乾燥しやすくなることで、虫歯にになりやすくなる原因となります。
3)唾液
唾液の性質は年齢によって衰えていきますが、遺伝もあります。
唾液の量が少なく、さらに粘ついていると唾液の自浄作用が減り、虫歯になりやすくなります。
遺伝ではないもの
1)生活環境
家族とは食事の内容や時間帯、両親がよく食べるものがお子様もよく食べるケースが多いです。
その為、食生活環境が悪いと口腔内の状態を悪化させてしまいます。
2)菌の性質
虫歯の菌は家庭内でうつると言われています。
必然と菌の種類は似てきますが、ある程度は歯ブラシなどによるセルフケアでコントロールができます。
絶対に虫歯にならないとは言い切れませんが、虫歯になりにくい環境を作ることができます。
ご自分やお子さんのリスクを把握しながら、そういった生活を目指していくことをおススメします。
ご家族とご一緒にご来院頂くことも出来ますので、是非一度ご来院ください。
宇治市 中村歯科医院院長 歯周病学会専門医 中村航也