「むし歯でないのになぜか歯が溶ける」という症状が起こる病気をご存知ですか?
「酸蝕症」というのですが、日本人の4人に1人が罹患していると言われています。
症状としては前歯だと歯のエナメル質のツヤがなくなり、進行すると歯の先端が欠けたり、歯の根元に穴があいたりします。奥歯の場合はかむ面が杯状に陥没するのが特徴で、詰め物がある場合は歯との境目に段差が生じます。
原因は柑橘類やお酢、炭酸飲料などで酸を過剰に摂取していたり、嘔吐を頻繁にすることなどが挙げられます。また、酸を取り扱うお仕事をされている方もなりやすいと言われています。
痛みが出にくいのでなかなか気づきにくいですが、時々鏡で自分の歯が問題ないかをチェックしてみたり、原因を把握して、柑橘類やお酢、炭酸飲料の摂取頻度や量を減らす、摂取の時間を短くする、など工夫が必要です。
気になる症状がある方は一度ご相談ください。
宇治市 中村歯科医院院長 歯周病学会専門医 中村航也