COLUMN

医院コラム

何歳になっても元気で若々しくありたい、という方は「フレイル(虚弱)」という言葉に注目です。

若いうちは何を食べても太らなかったのが、中高年になると太りやすくなることもあり、食べ過ぎや肥満はよくないこと、とされています。

ところが、高齢になるにつれて、逆に栄養が不足しがちとなり、気がつけば筋肉(特に足腰)がやせ衰え、転倒などをきっかけに入院⇒寝たきり、となることが懸念されはじめています。このように高齢になって体が虚弱になることを「フレイル」とよびます。

歯科とは一見関係なさそうですが、歯科でも「オーラル(お口の)フレイル」という言葉が存在しています。年齢とともに、歯の本数が減り、しっかり噛まないと飲み込めない食べ物(お肉や野菜など栄養価の高い食べ物)が食べにくくなり、噛まなくても食べられるもの(お粥、やわらかいパン、麺類など)中心の食生活となった結果、噛んだり飲み込んだりするための筋肉が衰えてしまう、ということを言います。

原因のほとんどは、むし歯治療の繰り返しや歯周病によって歯を失うことです。歯を失った時はそのまま放置せず、噛めるようにするための治療を必ず受けるよう心がけましょう。

宇治市 中村歯科医院院長 歯周病学会専門医 中村航也