COLUMN

医院コラム

東北大学の研究グループによると、入れ歯を使用している高齢者のうち、毎日入れ歯を洗浄液に浸したり、ブラシで磨いたりのお手入れをしているグループと、毎日はお手入れしていないグループでは、肺炎にかかるリスクが1.58倍(75歳以上)も違うことがわかりました。

入れ歯のお手入れが不十分だと、細菌などが増殖し、だ液や食物と一緒に気管から肺に入ってしまいやすくなることが原因です。

誰でも、年齢とともに食べ物を飲み込む能力が衰えていきますが、特に入れ歯の場合は、しっかりと力をかけて噛むことが難しいため、口の周りの筋力も弱りやすくなります。

普段の入れ歯のお手入れとともに、しっかりとフィットした入れ歯を使うことで、筋力が衰えないよう心がけましょう。

宇治市 中村歯科医院院長 歯周病学会専門医 中村航也