さて、前回お伝えした「ネイチャー・サイエンティフィック・レポート」2017年の研究からの続きです。
これまでは、残っている歯の本数と死亡率の関係に関する研究は多かったのですが、この研究では、プラークの量や、歯石の量なども対象としています。
例えばプラーク量と死亡率の関係ですが、プラークの量が高いグループは、少ないグループに比べて死亡率が約4倍高かったのです。同様に、歯石が多いグループは、少ないグループに比べて約2.4倍死亡率が高かったことがわかりました。
もちろん、プラークや歯石が直接死亡を引き起こしているとまではいえません。
しかし、プラークや歯石は、体にとって悪いことはあっても、良いことはありません。プラークや歯石と健康の関係は今後の研究によって明らかにされていくことが期待されます。
体の病気の多くは、じわじわと長い時間をかけて悪化していくものが多いのも事実です。まずは、正しい方法で歯を磨く、定期的に歯科医院で歯のクリーニングを受診する、など、できることからはじめていくことをおすすめします。