当院Facebookページでご紹介した「歯の状態が悪いほど死亡率が高い!?」について、ブログページでより詳細に解説していきたいと思います。
内容が重複しますが、以下この研究の要約です:
小保方さんのSTAP細胞論文でその名が広く知られることとなった『ネイチャー』という世界的に権威のある科学論文誌があります。同社が新たに発刊している『ネイチャー・サイエンティフィック・レポート』という論文誌に、お口の健康と死亡率の関係に関する論文が掲載されました。
フランスで7,000人以上を対象とした大規模調査なのですが、「歯垢」「歯石」「歯肉炎」「噛むために機能している歯が5本未満」「歯を11本以上失っている」という5項目が、死亡率と関係あるかどうかを調べたものです。
結論としては、5項目のうちあてはまる項目数が3つ以上あると死亡率が高かった、ということが明らかになりました。
これまで、歯の残っている本数と死亡率の関係については数多くの研究がありますが、歯石や歯垢、歯肉炎との関係を歯科のプロフェッショナルが数値にもとづいて測った研究はほとんど存在しませんでした。また、その調査も7万人以上を対象としている大規模な研究なので、信頼性も高いといえるでしょう。
また、次回以降、この研究チームの分析などをひもといていきたいと思います!
(グラフは論文より。健康な人と比べて、5項目にあてはまる数が1,2,3以上に色分けして区分。さらに、左のグループから「全ての原因による死」「全てのがんによる死」「心臓血管病とがんを除外した死」となっている)