COLUMN

医院コラム

2017年のがんによる死亡数のうち、男性は胃がんが2位、大腸がんが3位、女性は大腸がんが1位、胃がんが4位でした(国立がん研究センターWebサイトより)。

ヒトの消化器官の長さは約9mあり、その最初の入口が口なのです。

患者さんの中で「最近、胃の調子が良くない」という方の多くは、歯の状態が良くないために噛みたくても噛めない、というように、歯に問題を抱えておられます。
特に、奥歯を失ってそのままにしていると、肉や魚、野菜などの栄養豊富な食べ物が食べづらくなります。
これらの食品は、奥歯でしっかり噛みつぶさないと飲み込みづらいからです。その結果、ご飯や柔らかいパン、麺類などに食事が偏ってしまいます。

偏った栄養バランスや、十分に噛まずに飲み込むことは、胃や腸にも負担となります。
健康食品もいいかもしれませんが、自分の歯でしっかり噛んで唾液とともに食べ物を飲み込むことがヒト本来の在り方です。

食事は体の健康にとっても大切ですし、食べる楽しみという心の健康にも大切です。
今は、奥歯を失った場合も、再びしっかり噛めるように治療する選択肢が色々とあります。
しっかり食事できるよう適切に治療し、体全体の健康をいつまでも維持しましょう。