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医院コラム

高齢になるにつれて、飲み込んだり、咳をして異物を出す能力(嚥下反射・咳反射)が低下していきます。

さらに注意が必要なのが、睡眠中に起こっている誤嚥(ごえん)です。

前回もご説明しましたが、誤嚥とは、食道に入るべき食べ物などが誤って気管に入ってしまい、その時に食べ物といっしょにお口の中の細菌が肺にはいってしまう、というものです。その結果、肺炎を引き起こしてしまうことが少なくありません。

嚥下反射や咳反射が低下した高齢者の場合、睡眠中に約70%の方に「不顕性の誤嚥」が起こっていることが研究によりわかっています。本来ならば、咳き込んだりすることで気管に入った食べ物を吐き出そうとしますが、この咳き込みが起こらないのを不顕性の誤嚥、といいます。

誤嚥性肺炎の予防には、何よりもお口の中を普段からきれいにしておくことが大切です。この他にも、胃食道逆流による誤嚥が疑われる場合は、食後2時間は横にならないことや、就寝時に上半身を軽度挙上しておくことも一定の予防効果があると言われています。